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ジェルネイルの基礎知識 その他
ネイル施術に時間がかかりすぎるのはなぜ?平均時間や原因、短縮するコツについて解説
「ネイルサロンに行ってみたい」と思っている人はたくさんいるものの、実際に通っている人はそれほど多くありません。その理由の一つが、施術に時間がかかりそうだからという意見があります。
本記事では、施術の平均時間や施術時間を短縮するコツなどを紹介しますので、時短の参考にしてみてください。
【目次】
ネイル施術の平均時間
ネイル施術の平均時間は、55分~180分ほどです。本章でまとめた各工程の内容から、時短できる部分がないか確認してみましょう。
ジェルネイルのオフ:15分~30分
再来店のお客様の場合、施術はジェルネイルのオフから始まります。オフの工程では、表面を削ってから、リムーバーを塗布したりアセトンをしみこませたコットンを10分ほど爪に置きます。その後にオフ専用プッシャーやウッドスティックなどで、ジェルを取り除く工程を10本の爪に行うので、早くて15分、平均的には30分ほど要します。
ケア・プレパレーション:20分~30分
ケア・プレパレーションは、ドライケアであれば20分ほど、ウォーターケアの場合は30分ほどかかります。
どちらのケア・プレパレーションもほぼ工程が決まっているので、短縮するのは難しいかもしれません。そのため、少しでも早く施術するには、経験を重ねてスキルを高めておく必要があります。
ジェルネイルを塗る:20分~120分
ジェルネイルを塗布する工程は、ワンカラーやグラデーションであれば、20分ほどで終わることもあります。しかし、花を描いたりパーツを乗せたりするデザインネイルの場合は、120分ほどかかることもあるでしょう。
デザインネイルはプロの腕の見せどころなので、短時間で終わらせようと意識しすぎるのではなく、スキルを磨くことが時短への近道になります。
ネイル施術に時間がかかりすぎる原因
ネイル施術に時間がかかりすぎるのは、主に6つの原因が考えられます。
ジェルネイルの削りが足りない
ジェルネイルをオフするときに削りすぎると、地爪を傷つけてしまいます。しかし削りが足りないと、アセトンが浸透するまでに時間がかかったり、浸透しきらずジェルがとけなかったりするので、オフの時間がさらにかかることになります。
ネイルマシンの回転数が遅い
ネイルマシンの回転数が早いと、地爪を傷つけるリスクが高まります。しかし、遅いとジェルネイルを削るのに時間がかかってしまうので、適度な速度でオフできるようにしなければなりません。
目がつまったファイルを使っている
ファイルを繰り返し使っていると、削った粉や油などが表面にたまってしまい、削ったり整えたりするのに時間がかかります。ファイルは消耗品なので、削りに時間がかかるようであれば、新品を使いましょう。
次の工程や作業をイメージできていない
施術は、一つひとつの工程や作業がイメージできていないと、タイムロスが生じます。接客をしながらの施術は大変ですが、工程や作業の段取りをしっかりイメージしておくことで、スムーズに進みます。
同じ作業を繰り返している
「アセトンでジェルを溶かしきれなくて、再度アルミを巻く」「ファイルの目つまりで、何回も同じ場所を削る」など、同じ作業の繰り返しは施術時間を長引かせます。一工程で確実に作業できるよう努めましょう。
適した筆を使っていない
「ベースやトップジェルを塗るのに小さい筆を使っている」など、工程に適した筆を使っていないと、塗るのに時間がかかり、結果的に施術時間も長くなります。
ネイルの施術時間を短縮するコツ
ネイルの施術時間を短縮するには、6つのコツを実践してみましょう。
カウンセリングと作業を同時進行する
ネイルオフを希望するお客様であれば、カウンセリングとオフ作業を同時進行することで時短になります。
カウンセリングを工夫する
カウンセリングは、カラーやデザインをお客様に任せてしまうと多くの時間を要します。「好きなデザインやカラーを聞いてこちらから提案する」などの工夫をすると、短時間で終わらせることも可能です。
オフ時にジェルをしっかりと削る
オフするときには、ジェルをしっかり削りましょう。カラー部分であれば地爪を傷つけることはないので、ベースジェルのぎりぎりまで削れば、1回の作業でオフができます。
目が粗いネイルファイルを使う
削りに時間がかかる場合は、150グリッド程度の目の粗いネイルファイルを使いましょう。
幅が広く整った筆を使う
幅が広く整った筆であれば、一度に広範囲を塗れるうえにムラになりにくいので、施術の時短につながります。
テーブルの道具の配置を工夫する
「ネイル用品の置き場所を決める」「使用頻度が高いものは近くに置く」など、テーブルに置く道具の配置を工夫すると、アイテムを探す時間がなくなるので時短になります。
ネイル施術の時短を意識するときの注意点
ネイル施術の時短を意識するときは、雑な施術を行わないよう意識しましょう。いくら短時間で終わっても、フォルムがガタガタだったり、地爪が傷ついていたりすると、お店の信頼が失われてしまいます。信頼を失うと客離れが起こるので、丁寧に施術をすることが重要です。
使用する商材を見直す
道具だけでなく、ジェルやオフに関わる道具類を選びなおすことも時短につながります。
例えば、オフにアセトンを使用するのと5’OFF GEL REMOVERでオフするのでは、作業にかかる時間が変わってきます。
アセトンオフはアルミホイルを切ったりコットンを準備した上で、コットンにアセトンをしみこませて、アルミホイルで指に巻き付けるという手順が必要です。
一方で5’OFF GEL REMOVERのオフは、リムーバーのキャップを取ったら直接オフしたいジェルネイルの上に塗布するだけ。
細かい手順を省くだけですが、指10本分になると塵も積もれば山となるで時短につなげることができます。
まとめ
ネイルサロンの施術に関しては、時間が長いと感じている人がいるのも事実です。タイムパフォーマンスが重視される現代では、短時間で理想のネイルを仕上げてもらいたいという需要も多くあります。手抜きをしなくても短時間で仕上げられるコツを覚えて、現場に活かしてみましょう。
このコラムを書いた人
O.F
ネイル業界で働いて歴20年。
化学の知識を元に新しいネイル商材や技術を開発しています。