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ジェルネイルのお直しの連絡が来たらどうする?防ぐためにできることや対応方法を解説
どんなに丁寧に施術しても、どんなに高度なスキルで施術しても、お客様の爪の状態や扱い方によっては、短期間でリフトしたりパーツが取れたりすることがあります。
「お直し」は、お客様側もネイリスト側もネガティブな気持ちになるため、事前に対応策を検討しておくことが重要です。
本記事では、一般的なジェルネイルのお直し対応や、お直しを防ぐための対策を解説します。
【目次】
一般的にジェルネイルのお直しはどこまで対応する?
お直し対応は「無料」と「有料」の境目があり、サロンによってポリシーが異なります。
一般的には、施術後一定期間内でネイリスト側のミスと考えられる不具合は、無料対応します。しかし、無料対応できる期間を過ぎていたり、お客様側に原因がある場合は、有料での対応となることが一般的です。
いずれにしても、顧客によって対応が変わるとお店の評価が落ちてしまうため、プロとして有料・無料の線引きを事前に明確化しておくことが重要です。
お直しの期間
お直しの期間はサロンによって異なりますが、多くのサロンでは、施術後1週間以内を無料保証期間とするケースが一般的です。口コミサイトでも「自然に剥がれた・リフトが起きた場合、1週間以内なら無料対応が多い」との声が見られました。
ただし「施術日を含む3日間(初回無料、再依頼は有料)」を無料保証とし、無料お直し対応期間後にお直し希望があった場合は、有料対応になるサロンもあります。多くは1週間が目安ですが、サロンごとに差があるため、お客様が勘違いしないよう施術前に明確に説明しておく必要があります。
お直しの内容
無料対象になるのは、リフトや欠け、ストーン取れなどの施工不良が一般的です。しかし、範囲が広がると「1本ごとに有料リペア料金」「施術メニューの1本分追加」となるケースも多く見られます。
料金設定は、亀裂補修なら1本500円~、長さだしは1,000円~が相場で、施術したメニュー代金の1/10の料金が一般的です。ストーン取れや再アートは別料金になる場合もあるので、価格表に明文化するとトラブルを防げます。
ジェルネイルのお直しを防ぐためにできること
お直しを減らすには、事前の説明や技術レベルの向上、ルール設定などが重要です。施術前のカウンセリングから確認作業、技術力の向上を通じて、お客様とネイリスト双方の納得感を作る姿勢が、クレーム削減につながります。
お直しのルールを明確に伝えておく
施術後の保証期間や有料対応の線引き、「無料は一回限り」「意図的なデザイン変更は対象外」など、ルールを口頭と書面(メニュー表やWeb)で示しましょう。
例えば、サロンによっては「3日以内1回まで無料、それ以降は有料(1本550円~)」と明記していたり「保証期間は1週間、以後は通常料金に補強・アート代を含む」と定めていたりするお店もあります。
このように、ルールを見える化することで、お客様との認識ズレを減らせます。
しっかりとカウンセリングをする
カウンセリングはしっかり行い、お客様の爪の形状・状態が原因で画像通りにならない可能性があることを、写真とともに共有しましょう。
例えば「お爪の形状により、仕上がりは画像より◯◯になりますがよろしいですか?」と確認し、ネイルブックなどのカルテ機能で記録を残しておけば、顧客の納得感と説明責任が果たされ、トラブルリスクも下がります。
事前の説明や確認を徹底する
事前説明や、施術前・施術中に都度確認を入れることで、想定とのズレを早期に察知して調整できます。例えば「ここは少し浮きやすい箇所なので、3日以内に確認していただけますか?」「ツヤに差が出る可能性がありますが、ご納得いただけますか?」といった具体的な声かけをするのもいいでしょう。
事前確認を徹底することで、不満も軽減されやすく、顧客との信頼関係も構築できます。
技術力を向上させる
定期的な練習会・技術チェックを行って、ネイリストの施術レベルを一定以上に維持しましょう。ベーシックなワンカラーから複雑なアートまでスキルをチェックし、弱いと感じる技術は強化することが重要です。プロとしての責任感を持てるようになり、事故(リフト・浮きなど)の発生率も低減できます。
ジェルネイルのお直し対応への姿勢
お直し依頼は、顧客心理やリテラシーにも配慮した対応が好印象です。
まずは、お客様の話を最後まで聞き、その後にネイリスト視点での技術的原因を説明します。そのうえで謝罪の言葉を述べて「無料期間内であれば適切にお直しします」と具体的に提案し、安心感を示しましょう。有料となる場合も、原因を説明したうえで一緒に解決策を提案するスタンスが重要です。
最後に仕上がりを必ずチェックし、問題がなければ次回予約をおすすめすることで、信頼関係が継続します。
まとめ
お直し対応では、無料・有料の基準や期間、料金相場を明確化し、事前説明とカルテによる記録、技術向上を惜しまずに取り組むことが重要です。
顧客に寄り添いながら、専門性を持って対応する姿勢が、結果的にリピート率や信頼を高め、プロとしての評価につながります。
このコラムを書いた人
O.F
ネイル業界で働いて歴20年。
化学の知識を元に新しいネイル商材や技術を開発しています。