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2025.07.14

ジェルネイルの基礎知識

ネイリストの接客術とは?必要なスキルや指名をもらうためのポイントを解説

ネイリストは、ネイルの技術やセンスが必要とされますが、接客も大事な仕事です。お客様と1対1の接客になるので、必要なスキルを把握しておくことが重要です。そこで本記事では、ネイリストの接客術に関して解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

ネイリストの接客で必要なスキル

ネイリストの接客で必要なスキルは、主に以下の3つです。

<ネイリストの接客で必要なスキル>
・ヒアリング力
・提案力
・説明力

以下では、これらのスキルについて解説します。

ヒアリング力

どのようなネイルにしたいか、長さはどのぐらいがよいのか、爪の悩みやトラブルはないかなどを丁寧にヒアリングすることで、お客様が満足できるネイルに仕上げることができます。お客様が求めているネイルや、ネイリストに期待することなども分かるので、お客様の話に丁寧に耳を傾けるヒアリング力を身につけましょう。

提案力

初めてネイルサロンを利用されるお客様や、デザインにこだわりがないお客様の場合、ヒアリングをしても「お任せで」と言われてしまうことが少なくありません。また、具体的な要望があるとしても、爪や皮膚の状態によっては実現できないことがあります。
このようなときこそ、ネイリストの提案力が問われます。お客様の好みを踏まえて別のデザインを提案したり、爪や皮膚に適した施術方法を提案し、お客様に納得いただいた上で施術を行いましょう。

説明力

お客様の中には施術の流れを理解していない人もいるため、説明力も重要なスキルです。あらかじめどのような施術を行うのかを説明することはもちろん、施術中も「今何のための施術をしているのか」「次はどのような施術をするのか」など、分かりやすく伝えましょう。
ネイリストにとっては当たり前の工程でも、お客様はどこかの工程で痛みや熱さがあるのではと不安を感じるかもしれません。そこで、丁寧に説明することで、安心してリラックスした状態で施術を受けられます。

ネイリストの接客マナー5原則

ネイリストに限ったことではありませんが、接客マナーには5つの原則があります。これらの原則を守ることで、トラブルやクレームを回避しつつ、お客様との良好な関係を築けるでしょう。

挨拶

どんなに素敵なサロンでも、挨拶がないことで、印象を損ねてしまうことがあります。
逆に、明るい声で「いらっしゃいませ」と声をかけられると、それだけでお客様は安心し、好印象を持ってくれるでしょう。たとえ、ほかのお客様を施術している最中でも、お客様が入店されたら、一度手を止めて目を見て「いらっしゃいませ」と挨拶することが大切です。

態度

ネイリストは、施術中に細かい作業が多く、長時間同じ姿勢でいることも多いので、疲労が蓄積しやすい仕事です。人は疲れると態度に出やすくなり、表情が曇ったり、声のトーンが下がったりすることがあります。また、予約が立て込んでいると、焦って雑な施術になってしまうこともあるでしょう。
お客様の爪先を美しく施術し、満足いただける施術を提供するためにも、疲れや焦りが態度に出ないよう意識しましょう。

言葉遣い

接客では言葉遣いが重要であり、接客8大用語というものが存在します。

<接客8大用語>
・いらっしゃいませ
・かしこまりました
・恐れ入ります
・少々お待ちください
・申し訳ございません
・お待たせいたしました
・失礼いたしました
・ありがとうございます

これらの用語は、接客の際に使う言葉の基本なので、シチュエーションに合わせて適切に使えるよう覚えておきましょう。また、近年は「よろしかったでしょうか」など間違えた敬語を使う人も多いので、正しい敬語を使えるようにすることも重要です。

表情

ネイリストにマスクの着用義務はありませんが、ダストの吸い込みの軽減や感染症予防で、マスクを着けているネイリストも多いでしょう。表情が見えることはほとんどありませんが、目元からも感情が伝わるよう心がけましょう。
にこやかな目元で、お客様が気持ち良く施術を受けることができるよう努めましょう。

身だしなみ

お客様が不快な気持ちにならないよう、清潔感のあるシンプルな服装を心がけましょう。ただし、ネイリストは、ダストやジェルなどで服が汚れてしまうことがあるため、多少の汚れにも対応できる素材や色味の服を選びましょう。
また、髪型やネイルも清潔に整えておくことが大切です。ネイルや髪型もファッションの1つなので、お客様にとっての理想的なスタイルの手本となることも意識しましょう。

ワンランク上の接客をするポイント

マナーの原則とは、接客業で最低限守らなければならないマナーのことです。つまり、それだけでは、お客様を惹きつけるような接客は難しいといえます。そこで本節では、ワンランク上の接客をするポイントを解説します。

お客様との会話をメモする

お客様と施術中に話した会話をメモしておくことがおすすめです。お客様にとって、次回来店時に、前回の会話の内容を覚えてもらえていることは嬉しく、信頼が一気に高まります。また、お客様の趣味趣向も把握できるので、ネイリストにとっても、追加のご提案がしやすくなります。

不安要素に対する声かけを行う

お客様によっては、料金や施術時間などに不安を感じているお客様もいらっしゃいます。デザインを決めても「追加料金が発生しないか」「メニューに記載されていた時間内で終わるのか」などを気にしている状態では、リラックスできません。事前に、不安要素に対する声かけを行いましょう。

「料金は○○円でそれ以外にかかりません」「お時間は大丈夫ですか?」など、お客様の不安を取り除く声がけをすれば、信頼にもつながり、リピート率も高くなります。

ほどよく自分の話をする

ネイリストは基本的に聞き役で、必要があれば質問や悩みに答えるというスタンスです。しかし、流行りのネイルデザインやネイルを長持ちさせるポイントなど、プロだからこそ知っている知識があるので、ネイリスト側からも適度に情報を提供することを心がけましょう。
また、お客様との信頼関係ができたら、ほどよい距離感を保ちつつ、プライベートの話を盛り込むのもおすすめです。お互いのプライベートを知れば雑談も弾むので、指名をもらいやすくなります。
ただお客様が「聞き役」になってしまっていないか、都度気にしながら会話を進めると良いでしょう。

見本となるような爪や指先を保つ

ネイルサロンに来るお客様は、ネイルに関心の高いお客様が多いため、ネイリストの指先をしっかりチェックしています。ネイリストの指先が荒れていたり、ネイルが剥げていたりすると、技術への不安を与えてしまう可能性があります。ネイリストとして、お客様の見本となるような爪や指先を保つことが重要です。
ネイリストの爪や指先が美しければ「やっぱりプロは違う」という意識になるので、サロンや施術への信頼にもつながるでしょう。

スタッフ同士の会話に気をつける

たとえどんなに親しいスタッフ同士でも、お客様の前では敬語を使うのが基本です。
また、大声で話すのは厳禁ですが、小声で内容が聞こえない私語は、かえって不信感を与えてしまう場合があります。
そのため、プライベートな話は謹んで、業務上の会話だけにするようにしてください。ただし、まじめな表情で事務的な会話をするのも雰囲気が悪くなるので、仕事のことでも明るく笑顔で話すようにするのがベストです。

まとめ

ネイリストは、お客様と長時間にわたり対面で接客を行う特性があるため、高いコミュニケーション力が求められます。お客様にリラックスしていただくには、繊細な気配りや会話力が求められるため、決して簡単ではありません。
しかし、本記事で紹介したようなスキルを磨くことで指名の増加や自信につながり、仕事のやりがいも高まります。
まずは肩の力を抜いて、接客スキルとマナーの習得から始めましょう。

 

このコラムを書いた人
O.F
ネイル業界で働いて歴20年。
化学の知識を元に新しいネイル商材や技術を開発しています。