【消毒用エタノールとイソプロパノール】

手指消毒等によく使用されている消毒用エタノール、ネイリストの方とお話しているとネイルサロンでは消毒以外にもジェルを塗る前のプレップ(ネイルプレートのふき取り)剤として使用している声も多くお聞きします。

 

ここで注意していただきたいのが、消毒用エタノールには、エタノールの他に約30%の水が含まれているのが一般的です。この濃度は、細菌やウイルスを効果的に殺菌するための適切な濃度とされています。水を混合することで揮発しにくくなり、消毒部位に殺菌成分がとどまる時間が長くなることで、殺菌効果が高まります。ですが、水分も含まれているためにジェルを塗る前にネイルプレート上に使用するには水分がジェルの縮みや定着の妨げになっていることもあります。

 

各ジェルメーカーから販売されているプレップやクレンザーとして販売されている成分をよく見てみるとイソプロパノールやイソプロピルアルコールの表記が多いことはご存じですか?

こちらの成分はエタノールに比べて脱脂作用があることからプレップやクレンザー製品に多く使用されネイルプレート上の油分除去などを行う効果もあります。もしサロンのお客様でジェルの持ちがよくない場合はジェルを塗る前に使用する溶剤が影響している場合もあります。

ベースジェルを塗布した際に数秒でキューティクルエリアが少し縮んでしまった場合などは、ぜひイソプロパノール成分のプレップ剤の使用を試してみてください。

特に夏の季節は湿度や手汗の影響でジェルのラインどりが上手くできない場合もお聞きします。解決方法の一つとしてイソプロパノール成分でのふき取りをすることで、ラインどりも上手にできたり、リフトを防ぐ場合もありますよ。

(ジェルメーカー様でクレンザーやプレップ剤の成分がベースジェル成分との検証もしっかりとされており、講習で説明してくださっているメーカー様もありますので、正しい使用方法も試してみた上でのご使用をお願いいたします)